市況Vol.341
2025.09.22
2025年9月は残暑が長引き、例年なら引き合いが高まる秋物の立ち上がりが鈍化。小菊・リンドウは高温影響で生育が遅れ、月前半の入荷は控えめでした。一方で相場は昨年比でやや安く、2022年並みの水準感。暑さを意識した日持ち重視の仕入れが広がり、全体として堅実な在庫運用が続きました。
敬老の日~彼岸前半は台風リスクと高温により、警戒感の強い仕入れとなり盛り上がりは限定的。9/22以降の気温低下を契機に需要は回復し、洋花のいけ込み・イベント需要が活発化。カボチャ(ハロウィン)、ブライダル案件も動意強。
10月の見通しは供給は減少傾向、相場は横ばいから上昇へ転換の公算。お月見需要(秋色・黄色系・ススキ/リンドウ)が顕在化し、ハロウィン~ブライダルの季節案件が底上げ要因に。
小菊・リンドウ
高温による生育遅延で、9月前半は入荷が少なめ。後半にかけて持ち直しつつも、売場では品質(花焼け回避・発色)を優先する動きが目立ちました。価格は昨年対比でやや安、2022年並みのレンジ。
洋花(アルストロメリア/トルコギキョウ)
今季は作型が前進気味で、10月中下旬に例年より早く端境を迎える見通し。以降は入荷減少 → 相場上昇が想定されます。必要分は前倒し確保・代替色リストの整備を推奨。
菊類全般
前進気味で推移してきた反動と高温影響から、10月にかけて入荷は緩やかに減少傾向。彼岸明け後は需要が残る一方、相場は横ばい~強含みへ。
バラ(暖地系)
10月は短い等階級の増加が見込まれ、長物はタイト化の可能性。デザイン側の高さ演出での吸収を推奨。
おすすめ花材
ルドベキア ‘ヘンリー・アイラーズ’
細弁~筒弁気味の個性派。イエロー~アンバーの一発で“秋”になる色。ナチュラルブーケや実物・穂ものとのミックスに好適。
ジニア(メキシカンジニア/‘ペルシアン・カーペット’系)
テラコッタ~アンティークトーンの多彩な花色で面作りが容易。小輪多花で埋め要員として優秀。セダム、グラス類と好相性。
孔雀アスター ‘アンレイズ’(オータムカラー)
深いグリーンに赤がのるニュアンスカラー。枝ぶり良く量感演出に最適。ベース一束で“秋の深み”を表現。
ケイトウ(デリーパール/ボンベイ系クリームピンク秋色/デリーレインボウMIX)
起毛感×パステルトーンで季節感を強く演出。レインボウMIXで面の色遊びが可能。ドライ化も視野。
ブルースター(ミヨシ新品種:ローズピンクシェイド)
濃~淡ピンクMIXの希少色。今年限定の可能性があり話題性◎。ブライダルの差し色やギフトの“可愛い”演出に。
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